消音ユニットを取り付ける際、アコースティック・ピアノの「レットオフ(接近)」と呼ばれる調整寸法を少し広く設定します。
この作業により、厳密には元のタッチとわずかな違いが発生します。
しかし、実際に演奏する方が「タッチが変わってしまった」と認識されるほどの差はないと考えられます。
この調整は、弊社製品に限らず、すべてのメーカーの消音ユニット取付時に共通して行われるものです。
また、鍵盤の荷重に関しては、機構の違いにより、接触型スイッチ製は僅かに重くなり、非接触型は僅かに軽くなります。
ただし、この荷重変化も演奏時に認識できるほど大きなものではないため、「タッチが重くなった」「軽くなった」と感じることはありません。
さらに、弊社では消音ユニットの取付時に、アコースティック・ピアノのタッチを整える「整調(せいちょう)」という作業を行います。
ピアノは弾いていくうちに僅かずつタッチに狂いが生じるため、それを正常な状態に戻すための重要な作業です。
定期的な調律をされていても、この整調作業までは行われておらず、タッチがかなり狂ってしまっているピアノは少なくありません。
ピアノ内部の高さ調整や可動部品の受け止め部分にフェルトや紙で作られた部品があり、この部品が経年により圧縮され高さが変わるなどといった事などが発生するためです。
そのようなピアノに弊社の消音ユニットを取り付けると、整調作業によって正しいタッチへと戻ります。
この場合、取付前とはタッチが変わることになりますが、これは「タッチが変わった」というよりも「本来の正常なタッチに戻った」変化であるため、取付前よりも弾きやすくなります。
前述した2つの要素と、このようなケースも含めて、総合的に「タッチはほとんど変わりません」と表現しております。
なお、整調作業を行わずに取り付けた場合、元のタッチが狂っていれば、取付後も狂ったままの状態となります。